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【医療/がん】高度な医療技術を駆使した『先進医療』について

皆さんは「先進医療」をご存知ですか?医療保険のCMで「先進医療○○万円まで保障」など耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回はちょっとムズカシそうな「先進医療」について分かり易く解説します。

更新日:2012年04月24日

→先進医療とは?

文字通り、先進的な高度な医療技術を駆使した検査や治療のことです。厚生労働大臣が、将来の健康保険の適用の対象にするかを評価するため指定したものですが、健康保険が適用外のため、費用は全額自己負担です。先進医療としての指定は毎月評価され、健康保険の適用になるもの、逆に先進医療の対象外となる場合もあります。(20124月現在、99件が先進医療として指定対象)

 

→どんな治療方法がある?

一般的に知られていない医療技術のため驚くようなものもあります。いくつかをご紹介しましょう。

 

      がんの「重粒子線治療」「陽子線治療」

メスを使った外科的な手術の代わりに重粒子線、陽子線という放射線を照射してがん細胞にダメージを与えて死滅させる治療方法です。重粒子線は、炭素原子を加速器で光の速さ近くまで加速させて発生させるという大掛かりなものですが、腫瘍の形に合わせて作った型を使い正常な細胞を傷つけることなくピンポイントで照射するため、体への負担が少ない治療法です。費用は約300万円です。

 

      白内障の「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」

白内障で加齢により白く濁った目の水晶体を人工の「多焦点眼内レンズ」に取り替える手術です。角膜を少し切開し、水晶体を超音波で砕いて取り出した後、畳まれた多焦点レンズを入れ、中で開くというものです。多焦点レンズのため、近くも遠くも焦点を合わせることができ、老眼の症状も回復できます。パソコンやスポーツも不自由なくできるようになり主婦の方が受けるケースも多いそうです。

 

      手術用ロボットを用いた「冠動脈バイバス手術」

従来は胸を切開して行うところ、体に数カ所穴を開け、穴からアームや内視鏡を挿入し、医師が遠隔操作で内視鏡を見ながら手を動かして手術をするというものです。

 

先進医療で治療すると、傷が小さく時間も短くて済むため体への負担が少なく、入院期間も大幅に減らせて、早い社会復帰が可能と言われています。

 

→費用は?

例えば治療費が全体で200万円かかり、そのうち先進医療が100万円である場合、先進医療部分の100万円は自己負担ですが、それ以外の100万円は健康保険が適用され、3割負担になるため自己負担は30万円になります。合計130万円が自己負担というわけです。

 

※さらに健康保険適用部分は「高額療養費制度」が適用されれば、支払った医療費の一部払い戻しが受けられます。

 

→実施件数と費用

平成2271日から平成23630日の1年間の直近のデータでは、先進医療の実績は、患者数14,505人、総額は約98億円です。国民医療費の総額は約35兆円なので、占める割合はごく小さいとはいえ、先進医療の医療費は過去5年で約2倍に増加しています。将来ご自身やご家族に関係する話にならないともいえませんので、興味を持たれたら厚生労働省のホームページも覗いてみてください。

 

 

 

小林 陽子(コバヤシ ヨウコ)

小林 陽子
相談する
所属会社 ファイナンシャルアライアンス株式会社
資格 CFP、証券外務員資格
経歴 大学卒業後、法律事務所へ。その後CFPを取得し、不動産関連の会社で、お客様へファイナンシャルプランナーとして住宅購入時の保険の考え方についてコンサルティングを実施。その後より保険のコンサルティングへ傾注するため現職へ。現在2児の母。
趣味 フルート演奏、水泳
対象エリア 東京、埼玉県