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【年金知識】足りない年金を増やす方法とは

 前回ご紹介した年金ネットで早速ご自身の老齢年金の目安を把握された方もいると思いますが、ご自身が思っていたよりも、大抵の場合は少ないという印象を受けたのではないでしょうか。

更新日:2012年06月12日

 ご夫婦の場合は、二人分の年金で暮らすことになります。あまり遠くない将来、セカンドライフを迎える給与所得者や公務員の方などは、年金で何とか暮らせるという計算になることが多いものです。そのなんとか暮らせる金額とは、総務省の統計によると、月24万円程度です。年齢が上がれば使える金額も少なくなりますし、ひとり暮らしであれば、月1516万円というところでしょうか。これはあくまでも平均ですから、実際の生活レベルは様々です。

 

では、老後の資金が年金だけでは足りないとして、それを増やすにはどんな方法があるかを見てみましょう。

 

まず、国民年金だけの個人事業主などの人には、「付加年金」があります。20歳から60歳までの国民年金保険の保険料を支払っている人なら何時でも加入できます。保険料は月400円で、65歳から受取る年金額は、200円×加入月数です。つまり、10120ヶ月掛けると、合計48,000円の保険料で、年24,000円が一生涯支払われます。2年で元が取れる計算ですから、金額は大したことはありませんが、入っておいて損はない年金の上乗せ制度です。

 

この他公的な制度としては、「国民年金基金」と、「個人型確定拠出年金」があります。国民年金基金は、国民年金だけに加入している個人事業者などが対象で、月額68,000円の掛け金を上限として、払った保険料は全て所得控除の対象となり、所得税と住民税が安くなります。上限一杯で、年間816,000円の保険料を支払い、税率が20%とすると、税金が16万円ほど安くなる計算です。この点が最大のメリットです。運用の利率自体は、年1%程度なので、運用による資金増はあまり期待できませんが、この控除が大きいのです。

 

 個人型確定拠出年金は、株式や債券等を含めた投資対象の中から、自分で選択して運用するタイプの年金で、個人事業者および、お勤めの人でも、その会社が企業年金を持っていない場合は加入できます。個人事業者は、国民年金基金と合わせて、月額68,000円が上限となり、企業年金のない会社にお勤めの人は、月額23,000円が限度となります。これも全額所得控除の対象となりますので、その分税額が軽減されます。先に紹介した付加年金に加入している人は、個人型確定拠出年金には加入できますが、国民年金基金には加入出来ません。

 

 これら公的な年金の上乗せ制度とは別に、民間の「個人年金保険」が、同じような目的で使われています。新たに加入する場合は、税制適格要件(10年以上保険料を支払い、60歳以降からの10年以上に亘って年金を受取る)を満たせば、年間8万円以上の保険料の支払いで、4万円の保険料控除が受けられ、その分所得税と住民税が安くなります。ただし、この低金利の時代、年利が1%に満たない運用しか期待できませんし、概ね15年以内に解約すると元本割れすらする商品ですから、特に若い人は、その加入には慎重でありたいものです。

 

 足りない老後資金を準備するには、財形貯蓄や積立預金なども利用して、コツコツとお金を貯め、それを上手に運用することが一番です。「言うは易し」で、なかなか思い通りにはいきませんが、取り敢えず個人年金保険にでも入っておこうかではなく、まずは地道な貯蓄から始めるのが良いと思います。

 

 

藤井 泰輔(フジイ タイスケ)

藤井 泰輔
相談する
所属会社 株式会社ファイナンシャルアソシエイツ
資格 CFP、DCプランナー、宅地建物取引主任者
経歴 一橋大学商学部卒業後、三井物産、生命保険会社勤務を経て、2000年に総合保険代理店ファイナンシャルアソシエイツ設立。より多くの人に保険の実態を知ってもらい、保険を有効に活用していただくために執筆活動にも力を入れています。著書:「経営・相続対策用生命保険の具体的な活用策と知識」(日本法令)、「あなたの生命保険払いすぎ」(かんき出版)、「安心セカンドライフのためのマネープラン」(日本評論社)、その他寄稿:日経新聞、朝日新聞、日経BP、ファイナンシャルアドバイザーなど。
趣味 スポーツ観戦
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