
知らなきゃ損するマネー&ほけん講座昨年秋、突然浮上した厚生年金の支給開始年齢の引き上げ案は、結局先送りになったとはいえ、国民にとっては切迫する年金財政を目の前に突きつけられ、不安と不満を覚えた方は多かったのではないでしょうか?しかし、急速に進む少子高齢社会において、この年金問題は近い将来必ず再燃する、避けては通れない問題です。これからは、「公的年金」だけに頼らない、「自分年金」を含めた生活設計が求められます。
生きていくために必要なものは「お金」だけではありませんが、生きていくために「お金」が必要なことも事実です。その「お金」と上手に付き合いながら、効率よく殖やしていく方法を考えてみたいと思います。
はるか昔、まだ「貨幣」がなかった頃、人々は物と物を交換して生活していました。交換する「物」は貝や布、塩、家畜、石などが主に使われていたようです。「財産」とか「貨幣」などお金に関する文字の一部に「貝」が使われているのは、かつて貝がお金の役割をしていたなごりでもあります。でも、「物」は運ぶにも保管するのも大変です。それで、運ぶのに便利な金、銀、銅などが貨幣として使われるようになりました。これが「金属貨幣」の始まりです。そしてその後、金属貨幣だけではなく、現在のような「紙幣」も使われるようになっていきました。
ところが、ヨーロッパの各都市では、それぞれ勝手にお金を作っていたので、「両替」機能が必要になってきました。そこで、2500年程前のギリシャで、お金とお金を替える「両替商」が誕生したのです。出回っているお金にはニセモノもありましたが、両替商はそれらを見破る力を持っていたので、人々から絶大な信用を得ていました。そうなると、人々は両替だけではなく、余ったお金を両替商に預けるようにもなり、一方両替商は、そのお金をお金が必要な人に利息をとって貸すようにもなりました。これが、現在の銀行機能の始まりと言えます。
このように、銀行は集めた「預金」を企業や個人へ貸付ける仕事をしています。つまり、私達預金者は間接的に企業や個人にお金を貸していることになります。但し「貸す」という行為には「返ってこないかもしれないリスク」が必ず伴います。銀行が貸したお金が不良債権になってしまうことは珍しいことではありません。でも、私達の預金は「元本保証」されていますので、銀行が破綻しない限り必ず全額戻ります。このように、金融機関が間に入って「返ってこないかもしれないリスク」を代わりに負ってくれているお金の流れを「間接金融」といい、その代表的な金融商品が「預貯金」です。
これに対して、金融機関が間に入らず、個人と企業等が証券市場を通して直接結びつくお金の流れが「直接金融」です。直接金融の代表的な金融商品が「株式」や「債券」で、「株式を買うことは、その企業に投資をすること」、債券を買うことは「その発行体にお金を貸すこと」です。間にはいるものがないので預貯金よりたくさんの利益が得られる可能性もありますが、元本は保証されていません。発行体である企業等の業績が悪くなったり、破綻したりすれば、最悪紙切れになってしまうこともあり得ます。
わが国においては、まだまだ間接金融だけを選んでいる人が圧倒的に多いのが現実ですが、大事なことは、世の中にある2つのお金の流れを理解し、賢く使い分けていくことではないでしょうか?
| 所属会社 | 有限会社TIC |
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| 資格 | CFP、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DCプランナー、日商簿記2級、証券外務員資格、トータルライフコンサルタント、損害保険特級資格 |
| 経歴 | 代理店業務のほか、金融機関、各地商工会議所・法人会などでの講演、資格取得講座での講師、大学ではFPや保険についての授業を担当しています。主な著書は、「日経 金融商品の選び方」「ライフプランがあなたの資産を殖やす」(日本経済新聞社)、「夫婦で考える保険」(ビジネス教育出版社)「知って得するマネーの常識」ブレーン「やさしい経済学」(NTT出版)、「FPの知恵袋」(ビーケイシー)、その他、新聞・雑誌への寄稿多数。 |
| 趣味 | バンドのヴォーカル |
| 対象エリア | 東京、神奈川県、埼玉県、千葉県 |