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【資産形成】積立投資の威力~時間を味方に~

お金をためるコツは何かと聞かれたら・・・「時間をかけてコツコツためる"積立投資"が一番!」というのが私の持論です。誰でも簡単に、いつからでも始められる簡単な方法です。

将来の「自分年金」をつくるために、老後までに時間のある若い方々には特におすすめです。

 

更新日:2012年05月18日

 毎月一定金額を、ある金融商品に時間をかけて投資していく方法を「ドルコスト平均法」といいます。その金融商品の価格の上げ下げに惑わされることなく買い続け、積み上げていく方法です。

 

 通常の一括投資では、「安い時に買い、高くなって売る」ことで利益が出ますが、そのタイミングを見極めることは簡単ではありません。今が一番安い時なのか、高い時なのかはあとでわかること、機関投資家が得られるような情報も、運用にかける時間もない一般人にとっては至難の技です。

 

 では、具体的な例を見てください。

ある株式に毎月一定額(1万円)を6ヶ月投資した場合、次の3つの市場のうち、どの市場でより利益を上げることができるでしょうか?スタートの株価はいずれも1,000円で、6ヶ月後にその時の価格で売却します。6ヶ月間の投資金額は6万円です。

 

①上昇している市場

 

株価

買えた株数

1月

1,000

10

2月

1,200

8

3月

1,400

7

4月

1,600

6

5月

1,800

6

6月

2,000

5株     

   2,000円で売却

 

②下がって上がる市場

 

株価

買えた株数

1

1,000

10

2

800

13

3

500

20

4

500

20

5

800

13

6

1,000

10

   1,000円で売却

 

③どんどん下がり、最後に少し持ち直す市場

 

株価

買えた株数

1

1,000

10

2

800

13

3

500

20

4

100

100

5

100

100

6

400

25

   400円で売却

 

結果は・・・

      の上昇している市場では、合計42買うことができ、最後の株価2,000円で売りますので84,000になります。

      下がって上がる市場では、合計86買うことができ、最後の株価1,000円で売りますので86,000です。

      どんどん下がり、最後に少し持ち直す市場では、合計268買うことができ、最後の株価400円で売りますので107,200になります。

 

このように定額積立投資は、下がって上がる市場で強いことがわかります。下がれば下がるほど株数を増やすことができるからです。当初の2/1以下の価格で売却しても利益を出すことができるのです。しかし、どんな場合でも結果がいいとは限りません。上がって下がる市場で、下がったところで売却すれば損が出ることもあります。終わりのタイミングは重要です。又、当然のことながら、①のような上昇市場では、初めに一括投資をすれば積立投資よりずっと多く増やすことができます。

 

このように万能な投資手法ではありませんが、下がり市場で威力を発揮することは確かです。価格が下がればより多くの株数を買うことができ、その株数は価格がどうなろうと減ることはありません。安い時にじっくり貯め込み、持ち直した時に売ることによって利益を出すことができます。最後は市場が持ち直すまで待つことが必要で、それまで継続するがまんが大切です。目先は下がるものの、中長期的には上昇するというシナリオにあった投資手法と言えます。

 

投資対象は、値動きの小さいものはリスクも少ないけれどリターンも少なく、値動きの大きいものはリスクもあるけれどリターンも期待できます。個別株式などはその企業の倒産リスクや業種自体の衰退リスクがあるため、できれば投資信託などがお勧めです。

 

 バブルが崩壊して22年、日本の株式市場は長期の低迷を続けていますが、その間の定額投資においては、かなりの利益が出る場面が何度もありました。今後の市場は誰にもわかりませんし、定額積立が一番よい結果を生むかどうかもわかりません。状況によっては、一括投資の方がいい場合もあるでしょう。でも、何より「毎月の収入から一定額の積立をしていく習慣をつける」ことが、"将来の資産を築く方法"の一つとして有効な手段であることは間違いないと思います。

 

 現状の評価に一喜一憂するのではなく、時間をかけてじっくり積み上げ、将来の評価を期待する投資を是非やってみてはいかがでしょうか。

 

 

加藤 恵子(カトウ ケイコ)

加藤 恵子
相談する
所属会社 有限会社TIC
資格 CFP、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DCプランナー、日商簿記2級、証券外務員資格、トータルライフコンサルタント、損害保険特級資格
経歴 代理店業務のほか、金融機関、各地商工会議所・法人会などでの講演、資格取得講座での講師、大学ではFPや保険についての授業を担当しています。主な著書は、「日経 金融商品の選び方」「ライフプランがあなたの資産を殖やす」(日本経済新聞社)、「夫婦で考える保険」(ビジネス教育出版社)「知って得するマネーの常識」ブレーン「やさしい経済学」(NTT出版)、「FPの知恵袋」(ビーケイシー)、その他、新聞・雑誌への寄稿多数。
趣味 バンドのヴォーカル
対象エリア 東京、神奈川県、埼玉県、千葉県